Home » Fishing Report » 2001 / 芦ノ湖トラウト釣行 » 2001.04.11
今日はシーバス釣りで知り合ったikki君と芦ノ湖釣行。
ikki君は、この日のために・・・
ロッド:KP-76、ルアー:ウッドベイト2本を購入。
かなり気合いが入っている様子。
ちなみにikki君は、4/7(土)に予行練習のため?芦ノ湖釣行をしている。
その時の結果は・・・坊主。
ikki君曰く・・・
「トラウト=スプーン・フライじゃないですか。ミノーで本当に釣れるんですか?」
「なんか、ミノーで釣れる気がしないんですよ!土曜日もダメだったし・・・」
私の答えは・・・「釣れます!...いや、釣るんです!」
で、今回のikki君の要望は・・・
1、芦ノ湖の各ポイントの形状を教えてほしい。
2、この時期、魚がどういうところに居るのかを教えてほしい。
3、各ポイントのボートポジションを教えてほしい。
4、この時期の「ニジマス」に有効なミノーの動かし方を教えてほしい。
5、本当にミノーでトラウトが釣れることを実証してほしい。
6、アタリの取り方とロッドワークを実演してほしい。
7、僕に釣らせて!(笑)
そう言われても・・・
私には人に教えるほどの技術など無いのである。
まぁ、取り敢えず・・・
私は普段、こんな感じでやってるよ...ということを見せるだけでご勘弁を。
でも、坊主は許されない・・・凄いプレッシャー!
車中で色々とikki君の質問に答えながら・・・
4時半過ぎに芦ノ湖に到着。
取り敢えず暗闇の中、湖面の様子を見に行くと・・・
良い感じの北風&水面ざわつき具合。
そしてタックルをセットし、5時半の出船時間を待つ。
その間、ikki君の買った「ウッドベイト8MD」を見せてもらうことに。
あれ?・・・
「ikki君、このフック・・・研いだ?これじゃ刺さらないでしょ。」
急いでフックを研ぐikki君。
そして5時半に出船。
北北東風が良い感じに吹いているので、防ヶ沢に直行。
ikki君に防ヶ沢の地形・水深・カケアガリの位置等を説明した後、キャスト開始。
運良く陸っぱりが居ないので、狙うのはもちろん岸際。
すると、早々に私のLKJ-85Fにヒット・・・
しかし、塩焼サイズ。
HATTORI、31cmのニジマスをゲット。
「ほらね、こんな小さいニジマスでも喰ってくるでしょ。(笑)」
などと吐かしつつ、内心は・・・坊主を逃れてホッと一息。
しかし、その後はアタリが2回のみ・・・
いずれも塩焼サイズのようだった。
手漕ぎボートが2艘入ってきたので、防ヶ沢を諦め九頭龍に移動。
九頭龍の説明をしながら....岸際、沖目とキャストするが反応無し。
風がやんでしまったので、水の動いているであろう胴切りに移動。
しかし、湖面の波立ちが弱い・・・流石にこれではちょっと厳しい。
「こういう時は塩焼サイズしか喰ってこないんだよなぁ・・・」
などと話していると、本当に塩焼サイズがヒット・・・
そして、バラシ。
再び北北東風が吹き始めたので、深良水門に移動。
ここでようやくikki君に初アタリ・・・
しかし、乗らない。
その後は反応が全く無いので、立石湾に移動。
良い感じの風が女郎杉に当たっていたので、女郎杉でキャスト開始。
「HATTORIさん...ここ、浅すぎません?・・・思いっきり底が見えてますよ...」
『大丈夫!湖面が波立ってれば、水深30cmでも魚は居るから。』
「本当ですかぁ~?」
半信半疑のikki君と、全ての条件が揃った雰囲気にやる気満々の私。(笑)
そしてキャスト開始から10分くらい経った時・・・
ククンッ・・・
お~し!来たぁ~!!!
ロッドで大きくアワセると・・・なかなかの好感触!
そしてikki君にニジマスのいなし方を実演しつつ慎重に寄せ・・・
HATTORI、62cmのニジマスをランディング。
今期5本目の60UP!
最高!!!
「で、デケ~!...こんなデカい魚が...本当にこんなところに居るんですね!!!」
『だから言ったでしょ!居るんだって!(笑)』
これで、大物とのファイトも実演することができた。
でも、ちょっと出来すぎ。(笑)
先程の半信半疑の表情は何処へやら・・・
一気にやる気満々モードになったikki君に釣った後の魚の対処の方法を教えた後、ラインチェックとフック交換。
「HATTORIさん、もうフック換えちゃうんですか?」
『うん、流石にこのサイズを釣るとね...フックが曲がっちゃうから。僅かだけど。』
「だからそんなに予備フック持ってきてるんだ・・・」
『予備のフックは絶対に持ってこないとダメだよ。大体フックなんて1個50円位でしょ。交通費に飯代、ボート代に遊漁料、何だかんだ二人で2万近くの金かけて芦ノ湖に来てて、高々50円のフック1個ケチった為に生涯唯一の大物をバラしたら、悔やんでも悔やみきれないでしょ。』
「なるほど・・・」
『ラインとフックはケチっちゃダメ。』
そして再びキャスト開始。
すると再び私にヒット!
しかしフッキングが甘く、秒速バラシ。
暫くすると風が弱まってしまったので、再び防ヶ沢に移動。
こちらは西岸よりは風があるものの、水面状態は今一。
私は腹が減ったので、ikki君の一連の動作を見ながら朝食タイム。
そして風が少し強くなったところで、再びキャスト開始。
すると、岸際ドシャローでアタリ・・・でも乗らない。
その時、狙っているポイントの前に2人組が登場。
そして、私達の狙っているポイントにジャブジャブと入水開始。
「HATTORIさん、なんですか?あれは?...ひどいですね・・・」
『いつもの事だよ。』
「全く参りますねぇ!」
『でも見るからに初級者っぽいから、文句言ってもその意味すら分からないだろうね。』
「そんな感じですね・・・」
『ちなみにさっきアタリがあったのは、彼が立ってるところよりも岸寄りだよ。』
「これだけ空いてるのに、わざわざ正面に入らなくてもいいですよね...」
『でも多いんだよ、自分で魚散らして玉砕する奴って。』
「ええ、土曜日も沢山居ました。」
『前へ前へ...って、明治大学のラグビー部じゃないんだから。(笑)』
結局、防ヶ沢を諦めて・・・胴切りに移動。
風は若干弱いが、ギリギリ喰ってくる位の波はあるので、キャスト開始。
すると2番目のブレイクラインでヒット!
ロッドで大きくアワセると、大ジャンプ!
元気が良い!
HATTORI、54cmのニジマスをゲット。
「HATTORIさん!またですか?...同じタックルで、同じポイントで、同じような所を攻めてるのに...何が違うんですか?」
『運とタイミング。それよりも...ikki君、早く釣ってよ!(笑)』
話ながら色々な方向にキャストを繰り返す。
「朝からずーっと、HATTORIさんのリール巻くスピードを真似してるんですけど...」
『リール巻くスピードを真似してもダメだよ、ルアーによってそれぞれ巻くスピード違うから。それにリールも違うし。
一番大事なのは、そのルアーが泳いでいる時に受ける水の抵抗感を体で覚えること。
だから初めは同じルアーを使い続けて、とにかくそのルアーの抵抗感を覚えると良いよ。
その感覚さえ覚えちゃえば、流れのあるところでも風で波立ってるところでも対処できるから。
リールを巻くスピードで覚えちゃうと、水流が変わると応用できないでしょ。
だから新しいルアーを買ったら、湖面鏡状態のときに泳ぎを見ながら抵抗感を覚えると良いよ。』
暫くすると・・・
待ちに待った瞬間が来た!
遂にikki君にヒット!!!
『ikki君、絶対に揚げろよ~!』
「でも、凄く小さいんですけど・・・」
『いいの!1匹は1匹!今日は1匹釣ることが重要なの!...俺にとって。(笑)』
しかし、強引な抜き上げで・・・
バラシ・・・
「いいんです!僕は50UPを狙っているんです!」
『でもね、パニクった魚が他の魚の警戒させちゃうでしょ。だから揚げられる魚は揚げなきゃダメ!
実際は関係無いのかもしれないけど、少しでもマイナス要因と考えられることは避けること。
だから小さくても一旦イケスに入れて、他の場所で逃がしてるでしょ。
勿論、小さいと分かったら直ぐにポイントから引き離すのは良い事だと思うけど。』
その後、他船が入ってきたため・・・移動。
しばらく湖上をさまよう。
現在の風は、仏ヶ崎より北側は北寄りの微風、仏ヶ崎より南側は南寄りの微風・・・
そこでikki君に南部のポイントを案内することに。
プリンス・箱根園・百貫・クラ石・カヤアラシ・ムジナ・箒・平岩・白浜・三ツ石・犬・コベリ・大島・成蹊・蛭川・庭石・文ザ・山の神・・・
と周りながら、そのまま昼食休憩の為、一旦やまびこへ。
そして、午後の部は14時より開始。
風は弱まっている。
取り敢えず、微風の早川に行ってみる。
今はほとんど無風に近いので何処に行っても同じ。
それなら、必ず魚の居るところ・・・ということで早川なのである。
相変わらずここは人が多い。
でも、休んでいる人も多い・・・反応無いのかなぁ?
幸運にも逆風時の早川の絶好のポイントが空いてたので、そこにアンカーを降ろす。
他船は何故かそこを避けるように散らばっている。
もちろん陸っぱりも居ない。
風を待ち・・・
僅かに風が吹いて湖面が揺れたらキャスト!...といういつものパターン。
すると、数投目に水深1mラインでいきなりヒット!
水面をジャボジャボと激しく騒がすのは、綺麗な50cmくらいのニジマス。
魚を潜らせようと、ロッドを下にしようとした瞬間・・・
バラシ・・・一瞬遅かった。
その後直ぐに、他船がキャスト圏内に入ってきたので移動。
とにかく、ikki君に釣ってもらわなければ・・・
防ヶ沢・九頭龍・樹木園・小杉・三本杉・立岩・立石と周ってみたが・・・
どこも風が弱く、湖面状況は良くない。
時計を見るとすでに16時・・・下船まで1時間も無い。
最悪なことに風も弱く、湖面状況が悪い・・・
さて、何処へ行こう?
とにかく魚の居るところ・・・
そして、岸際に人の居ないところ・・・
『ikki君、最後のチャンスをキャンプ場前に賭けるけど良い?』
「お任せします!」
というわけで、キャンプ場前に向かって移動。
このポイントは目茶苦茶広いので、普段は周囲に人が居ない所を選んでアンカーを降ろすのだが・・・
今日はラッキーなことに、一番入りたかった場所が空いていた。
もちろん周囲に他船も居ない!
陸っぱりも居ない!
本当に運が良い!
そしてikki君に、何故ここが良いのかを説明しながら、慎重にアンカーを降ろす。
「HATTORIさん、これまた浅いですねぇ~・・・」
『大丈夫!』
「ええ!今日一日、一緒に釣りしてて、こんな所にも居るって分かりましたから!」
『ikki君、風が少しでも強く吹いたらチャンスだからね!』
そしてキャスト開始。
暫くすると・・・
来ましたぁ!!!
ikki君の雄叫びを聞いて振り向くと・・・
ikki君のロッドが大きく曲がっている!
『今度は絶対にバラすなよ~!』
ドラグがジージーと強烈な音をあげ、ラインがどんどん出されていく!
緊張した面持ちで必死に堪えていると・・・
「あぁ!バレた!!!」
『マジで?・・・』
「ああああああ、くそぉぉぉぉ!!!!!」
ガックリと肩を落としながら、ラインを巻き取るikki君。
ところが!!!
「あれ?・・・あっ!...ああっ!まだ魚ついてました!!!」
『え?...マジ???・・・なんだそりゃ???(笑)』
「反転してこっちに泳いでたみたいです!」
ikki君、再びファイト開始!(笑)
しかし・・・必死にリールを巻いているが、スプールが空回りしている。
あれ?
『ikki君、ドラグ緩すぎだよ!・・・もう少しドラグ締めないとダメ!』
「ドラグ・・緩すぎですよね・・・でも・・・バラしたらいけないんで・・・」
『まぁ、今日はいくらでも時間かけていいから、取りあえず揚げよう!』
暫くすると・・・
水中に大きなニジマスが姿を現した!
『ikki君!デカいぞ!!!バラすなよ!慎重に!』
私はランディングネットを持って見守る。
『ikki君、そっちはアンカーあるからコッチ!アンカーに巻かれたらヤバイから!』
はっきり言って、見ている方がハラハラする。(笑)
その後も数度の突っ込みに堪えながら・・・
ようやく船縁まで寄せ・・・
無事、ネットイン!!!
ikki君、63cmのニジマスをゲット!!!
芦ノ湖の初ニジマスが63cm!
素晴らしい!
『ikki君!おめでとう!やっと肩の荷が降りた~!(笑)』
「ありがとうございます!!!」
『でも、あんなゆるゆるのドラグで、よくフッキングしたね、掛かりどころが良くてラッキーだったよ。』
「そうですか...」
『まぁ、ドラグ緩くても掛かる時は掛かるんだけど、もっと締めた方が良いよ。太いライン使ってる意味ないじゃん。』
そしてその後は、大満足の余裕キャスト。
そして16時50分に納竿・撤収。
二人とも60UP!・・・最高の一日でありました。
以上、「よい子のニジマス教室 初級編」でした。